新型コロナウイルスにより、私たちの生活は大きく変わってしまいました。その影響がこれからどこまで続くのか、そして完全に戻るのか?現段階では誰にもわかりません。
とはいえコロナ禍による生活の変化は、すべて悪いことだけではありません。そのうちの1つは、政府が必死に推進していた働き方改革が一気に進んだこと。緊急事態宣言によってリモートワークが定着し、毎日決まった時間に都市部の会社へ出勤する当たり前のライフスタイルが、だんだん崩れつつあります。
サブスク型定額制住宅サービス「HafH」の登録者数は10倍増に
今やパソコンと通信環境さえあれば、どこにいても仕事をすることができます。そうなると大都市に住む必要はなく、自然あふれる地方でもまったく問題がないのです。しかも新型コロナウイルスのリスクを考えても、人の多い都市部にいるより確実に安全。そんな背景から、現在移住に対する関心がかなり高まっているのです。
例えば2019年より国内外のさまざまな提携拠点で住み放題となるサブスク型の定額制住居サービスを展開する「HafH」では、7月の登録者数がコロナ以前の10倍に増加。移住・関係人口促進のためのマッチングサービス『SMOUT』でも6月の新規登録者が4月比で2倍以上増加し、そのうちの48.3%は一都三県の首都圏在住者だったそうです。
しかしいくらリモートワークが普及しているとはいえ、普通のビジネスパーソンがいきなり都市部での生活を完全に捨て、土地勘もない地方に完全移住するのはかなりハードルが高いと思います。一体どこでどうやって移住すればいいのか分からないし、生活拠点を完全に移すのは、不安も大きい。さらに現状としてはまだ完全な100%テレワークを認められている企業は少ないので、週に何度かは通勤が必要という人がほとんどではないでしょうか?
そこで数年前より注目されているのが、デュアルライフと呼ばれる二拠点生活。拠点を都市部に残したまま、週末や長期休暇に地方で生活する新しいライフスタイルです。別宅を契約したり購入するのはかなりお金がかかりそうですが、近年は前述の「HafH」や、同じく国内でサブスク型の定額制住居サービスを展開する「ADDress」が登場。ADDressでは何日でも住み放題で月額4万円から、HafHでは 月に2日利用で3000円から1ヶ月制限なしで8万2000円まで、日本中に点在する提携施設(HafHは海外にも拠点あり)でプチ移住をすることが可能です。
フィンランドサウナ、温泉……好きなことをして暮らす、新たな人生の選択
デュアルライフや本格的な地方移住に興味がある人にまずオススメしたい、サブスク型の定額制住居サービス。いざやってみるとなると、最初に考えなくてはいけないのは生活拠点の選択です。一体どこに拠点を置いて生活するのが、自分にとってベストなのでしょうか?
「まず考えてほしいのは、拠点先でどんなふうに過ごしてみたいかというイメージです。例えば『海の音を聞きながら仕事がしたい』とか、『温泉に入りたい』とか。それができたらエリアや施設を絞ってみる。あとは『ここで生活したい!』という直感で、実はそれが一番重要かもしれません」
こう語るのはHafHを運営し、 東京・渋谷と日本中のHafHを活用して多拠点生活を送っている 「株式会社 KabuK Style」の大瀬良亮さん。さらに今回は大瀬良さんに“ 温泉やサウナを楽しめる拠点 ”についても伺ってみました。ちなみにすべての施設はWi-Fiなどの通信環境が整っているそう。確かに、こういった施設でのんびり仕事をしながら暮らす生活、憧れます!
アウトドアスクールの宿泊施設を改装し、2014年にオープンしたゲストハウス。目の前には泳げるほど美しい野尻湖が広がり、夏にはカヤックやカヌーが楽しめます。
「施設内に自家製のフィンランド式本格サウナがあるんですよ。アウトドアを満喫しつつサウナを楽しめるので、HafHの会員さんにもとても人気が高いです」(大瀬良さん)
●醸す森(新潟県・松之山温泉)
“あなたを醸す”がコンセプト。館内には100種類を超えるワインや日本酒がラインナップされたフレンチバルと天然温泉があります。
「ソムリエがいるレストランで本格的なフレンチが味わえます。近場にはスキー場もあるので、ウインタースポーツが好きな人にもオススメです」(大瀬良さん)
箱根登山鉄道・強羅駅の目の前にある、リノベーションされたホステル型の宿泊施設。目の前に広がる芦ノ湖から眺める富士山の眺めは絶景!白濁湯の温泉も魅力です。
「誕生日にスタッフの方がサプライズでパーティを開いてくれる、スタッフのフレンドリーさも評判です」(大瀬良さん)
これぞまさに政府が推進する、「ワーク(働く)」と「バケーション(休暇)」を合わせたワーケーションのライフスタイル。とはいえ新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点でいえば、県をまたぐ移動はある程度自粛する必要があります。それと同時に、都心の職場という確固たる拠点に縛られる必要がなくなったのはある意味皮肉ですが、ワーケーションがもっと浸透することで自分の人生の可能性が広がり、さらに瀕死の観光業を盛り立てることもできるのは間違いありません。
もちろんコロナがある程度落ち着いたら、という前提で考える必要はあるでしょう。それでもアフターコロナでは、地方が新たなライフスタイルのキーワードになるかもしれません。
(出典 news.nicovideo.jp)
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